일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おちぼひろい

落穂拾い・犬の生活

小山 清

小山 清의 落穂拾い・犬の生活(おちぼひろい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 239,741자 · 486화면

아오조라 문고

イエの名披露の会が吾妻橋の袂の東橋亭で催されたのは。兄も私も行った。家では母が厳しくて、子供の私達はそれまで一度もそうした場所へは行ったことがなかったのだが、その夜はイエの母が誘って連れていってくれた。その夜私は初めて肩衣を着けたイエを、竹本越喜代を高座の上に見た。イエはまた初めて髪を島田に結っていた。イエの高座姿は絵から抜けて出たように美しかった。私は目を瞠ってしまった。イエの語物は「寺子屋」だった。三味線は大阪お祖母さんが勤めた。段切れのいろは送りをイエは相応に哀感を持たせて、余音嫋々巧みに語りこなした。鳴り止まぬ喝采の音を聴きながら、私は親身な感情のこみあげてくるのを感じ、面をあげることが出来なかった。イエの成功を願う心が自分のうちにこんなにもあろうとは、私にも思いがけないことだった。

……私は楽屋の廊下に佇んで硝子戸越しに、向うに見える吾妻橋の雪の夜景に眺め入っていた。ふと背後に人の気配を感じて振り向くと、イエだった。高座姿のままだった。見ると両手に甘酒の湯呑みを持っていた。私の分と自分の分だった。イエはそのまま私の隣りに並び硝子戸に頬を寄せた。