일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おちぼひろい

落穂拾い・犬の生活

小山 清

小山 清의 落穂拾い・犬の生活(おちぼひろい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 239,741자 · 486화면

아오조라 문고

のどもと過ぎれば熱さを忘れるというが、たった今生きた心地もなく顔を俯せていた癖に、次の来襲までのわずかの幕あいを互いに顔の品評をして興じていると、『○○さんの家の防空壕が埋まった、手を貸して下さいッ。』という警防団の人の声が聞えた。○○さんというのはこの町内に住んでいるさる学者の未亡人なのだが、まことに淑かな人で、道で逢うと僕などにも常にやさしく会釈を給わるのでね、僕は日頃そぞろ敬慕の情禁じ難きものがあったのだ。『○○さん危うし。』の声を聞くと共に、僕は身内に騎士的情熱の躍動するのを感じ、身の危うきを打ち忘れ、奮然壕を蹴って救助に馳せ参ぜんとして、這い出しかけると、『およしなさい。およしなさい。』と云って田中が僕の足をひっぱるんだ。現実からの呼び声とでも云うべきものかね。風車に向って突進せんとするドン・キホーテをサンチョ・パンサが止める振りよろしくさ。田中としては僕の身を案じて止めにかかったのであろうが、僕にはその時田中の声が悪魔の囁きの如く感ぜられ、『サタンよ、退け。』とばかり、すがるを蹴倒し、張りとばし、最前置きし鳶口をこれ忘れてはと小脇にかい込み、いざ花道へかかろうとすると、またもやボカン、ボカン。