후리가나로 읽는 일본 고전
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
小山 清의 落穂拾い・犬の生活(おちぼひろい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 239,741자 · 486화면
F君にはひとと争う心がすこしもなかった。F君はまた「凡の真実は語るに適せぬことを、云わぬがよいことを承知している」人であった。僕はF君となら一つ家に偕に暮らしても、気まずくなる心配はないと思っている。こんなことを云ったら可笑しいだろうが、若しもF君が女だったら、僕はお嫁にもらったかも知れない。
F君からのハガキには、F君が僕達のいた寮を出て、近くに新築された長屋に入ったことを知らせてあった。「私たちも元気です。」とそれだけしか書いてない。F君らしいひかえ目な新生活の報知であった。
夕張の駅は山峡にある。両側の山の斜には炭坑夫の長屋が雛段を見るように幾列も並んでいる。夜、雪の中にこの長屋に灯のついている光景を眺めることは、僕達に旅の愁いを催させたものである。僕はいま追憶の山の上にF君たちの灯を一つ加えた。
「秋ふかき隣は何をする人ぞ」
僕の家の便所の窓からは塀越しに隣家の庭と座敷が見える。座敷の中には大抵いつも一人の青年が机に向って椅子に腰をかけ本を読んでいる。この家は母親と息子であろうその青年との二人暮らしのようである。母親は五十位の年輩で青年は二十二三位。