후리가나로 읽는 일본 고전
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おちばのとなり
落葉の隣り
山本 周五郎
山本 周五郎의 落葉の隣り(おちばのとなり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,877자 · 57화면
そう思っていた。そのころ繁次はようやく酒の味がわかるようになり、休みの日や、気持のふさぐようなときには、居酒屋とか蕎麦屋などで一杯やる癖がついた。飲むといっても一本がいいところで、それを一刻もかけて舐めるように飲む。たまに二本めを取ったりするが、どうしても半分は残るのであった。
神田川の河岸のあの居酒屋は馴染のようになった。おつぎという女はもういなかった。繁次の年期が終るちょっとまえにその店をやめてしまい、どこへいったかわからなくなった。おたつという女中の話によると、博奕打ちの男があり、その男といっしょに上方のほうへいったらしい。ということであったが、べつの女中は「からだがわるくなったので故郷へ帰ったようだ」と云っていた。故郷がどこだかは店の主人も知らず、どっちの話が事実かもわからなかった。――繁次は暫く淋しかった。それほど好きというのではない、初めてのときに感じた、あたたかい劬り、男のような言葉つきの中にあるうら悲しいようなひびきなど、向きあっていると芯から慰められるように思えた。ほかにも馴染の客が少なくないらしいのに、繁次がゆくとすぐに寄って来て、帰るまで相手をしてくれる。