후리가나로 읽는 일본 고전
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うすこうばい
薄紅梅
泉 鏡花
泉 鏡花의 薄紅梅(うすこうばい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 61,133자 · 122화면
――ここへ点出しようというのは、件の中坂下から、飯田町通を、三崎町の原へ大斜めに行く場所である。が、あの辺は家々の庭背戸が相応に広く、板塀、裏木戸、生垣の幾曲り、で、根岸の里の雪の卯の花、水の紫陽花の風情はないが、木瓜、山吹の覗かれる窪地の屋敷町で、そのどこからも、駿河台の濃い樹立の下に、和仏英女学校というのの壁の色が、凩の吹く日も、暖かそうに霞んで見えて、裏表、露地の処々から、三崎座の女芝居の景気幟が、茜、浅黄、青く、白く、また曇ったり、濁ったり、その日の天気、時々の空の色に、ひらひらと風次第に靡くが見えたし、場処によると――あすこがもう水道橋――三崎稲荷の朱の鳥居が、物干場の草原だの、浅蜊、蜆の貝殻の棄てたも交る、空地を通して、その名の岬に立ったように、土手の松に並んで見通された。
……と見て通ると、すぐもう広い原で、屋敷町の屋敷を離れた、家並になる。まだ、ほんの新開地で。
そこいらに、小川という写真屋の西洋館が一つ目立った。隣地の町角に、平屋建の小料理屋の、夏は氷店になりそうなのがあるのと、通りを隔てた一方の角の二階屋に、お泊宿の軒行燈が見える。