후리가나로 읽는 일본 고전
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ぐびじんそう
虞美人草
夏目 漱石의 虞美人草(ぐびじんそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 198,559자 · 401화면
「小野さんに上げると御云いのかい」
「小野さんにとは云わないけれども。一さんに上げるとは云わなかったわ」
「妙だよあの人は。藤尾に養子をして、面倒を見て御貰いなさいと云うかと思うと、やっぱり御前を一にやりたいんだよ。だって一は一人息子じゃないか。養子なんぞに来られるものかね」
「ふん」と受けた藤尾は、細い首を横に庭の方を見る。夕暮を促がすとのみ眺められた浅葱桜は、ことごとく梢を辞して、光る茶色の嫩葉さえ吹き出している。左に茂る三四本の扇骨木の丸く刈り込まれた間から、書斎の窓が少し見える。思うさま片寄って枝を伸した桜の幹を、右へ離れると池になる。池が尽きれば張り出した自分の座敷である。
静かな庭を一目見廻わした藤尾は再び横顔を返して、母を真向に見る。母はさっきから藤尾の方を向いたなり眼を放さない。二人が顔を合せた時、何を思ったか、藤尾は美くしい片頬をむずつかせた。笑とまで片づかぬものは、明かに浮ばぬ先に自然と消える。
「宗近の方は大丈夫なんでしょうね」
「大丈夫でなくったって、仕方がないじゃないか」
「でも断って下すったんでしょう」
「断ったんだとも。この間行った時に、宗近の阿爺に逢って、よく理由は話して来たのさ。