후리가나로 읽는 일본 고전
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うじのこうよう
蛆の効用
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 蛆の効用(うじのこうよう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,698자 · 4화면
こうなると今度は、それに使うための蛆を飼育繁殖させる必要が起こってくるので、その方法が研究されることになる。現に、昨一九三四年の『ナツーアウィッセンシャフテン』第三十一号に、その飼育法に関する記事が掲載されていたくらいである。
蛆がきたないのではなくて、人間や自然の作ったきたないものを浄化するために蛆がその全力をつくすのである。尊重はしても軽侮すべきなんらの理由もない道理である。
蛆が成虫になって蠅と改名すると、急にたちが悪くなるように見える。昔は「五月蠅」と書いて「うるさい」と読み、昼寝の顔をせせるいたずらもの、ないしは臭いものへの道しるべと考えられていた。張ったばかりの天井にふんの砂子を散らしたり、馬の眼瞼をなめただらして盲目にする厄介ものとも見られていた。近代になって、これが各種の伝染病菌の運搬者、播布者として、その悪名を宣伝されるようになり、その結果がいわゆる「蠅取りデー」の出現を見るにいたったわけである。著名の学者の筆になる「蠅を憎むの辞」が現代的科学的修辞に飾られて、しばしばジャーナリズムをにぎわした。
しかし蠅を取りつくすことはほとんど不可能に近いばかりでなく、これを絶滅すると同時に、蛆もこの世界から姿を消す、するとそこらの物陰にいろいろの蛋白質が腐敗して、いろいろのばいきんを繁殖させ、その