후리가나로 읽는 일본 고전
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たこのごときもの
蛸の如きもの
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 蛸の如きもの(たこのごときもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,085자 · 21화면
ヒステリックになるのは、年増の女だけとは限らないものらしい。或るいは、年上から年下へと感染するのかも知れない。かりに、マダム・ペンギンと木村とが初めに関係があって、木村が京子へ寝返ったとしたら、マダム・ペンギンのヒステリーは凄いものがあったろう。ところで、二十台の京子から、十台の小娘へ木村が寝返ったとしたら、京子のヒステリーはどんなものだったか、これは俺にも分らない。
京子は女らしい皮肉を言って、バー・ペンギンから他の店へ移った。
「こんな風儀のわるいところにはおられません。」
自分だけは風儀がよいつもりでいる。だから女とは他愛ないものだ。俺がそう言ってからかうと、京子は怒って、留七のトンカツとカキフライをぺろりと食べてしまった。
留七は小さな店だが、ここのトンカツは東京一の大きさだ。美味ではあるが、大皿一杯の大きさだから、容易には食いきれない。これを、驚くことには二つも平らげた女がいる。
京子はまあ中肉中背だが、光子はそれより少し背が低く痩せている。鼻がつんと高く、眼に鋭い光りがあって、謂わば貴族的にインテリ的に見える。
光子はしんから怒っていた。