후리가나로 읽는 일본 고전
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ちぬられたかいとう
血ぬられた懐刀
国枝 史郎
国枝 史郎의 血ぬられた懐刀(ちぬられたかいとう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 35,586자 · 71화면
別るる恋
「相手の権勢に酔わされたか! ないしは美貌に魅せられたか! よくも某を欺むかれたな!」
こう罵ったのは若い武士で、その名を北畠秋安と云って、年は二十三であった。
罵られているのは若い娘で、名は萩野、十九歳であった。
罵られても萩野は黙っている。口を固く結んでいる。そうして足許を見詰めている。その態度には憎々しいほどの、決心の相が見えている。
「さようか、さようか、物を言わぬ気か、それ程までに某を、もう嫌って居られるのか。薄情もそこまで行き詰めれば、また潔いものがある。で、某も潔くやろう。二人の仲は今日限りに、あかの他人の昔に帰ろう。が、一言云って置く、不破小四郎は伴作殿の従兄で、関白殿下のご愛臣で美貌と権勢と財宝とを、三つながら遺憾なく備えて居られる。で、幸福のお身の上よ。が、そういうお身の上の方は、何事につけても執着がなくて、女子などにも薄情なものだ。で、其方に予言して置く、間もなく小四郎に捨られるであろうぞ」
捨石から腰を上げた秋安は、萩野を尻眼に睨んだが、そのままスタスタと歩き出した。一切未練は俺にはない――と云ったような歩き方である。