후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ひょうげん
表現
宮本 百合子
宮本 百合子의 表現(ひょうげん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,928자 · 4화면
広いホールに、時間が来たのにまだ現れない前線からの良人を待って、踊りを所望されたカッスル夫人が、不安な白鳥のように孤独でたゆたっている。ところへ、カッスルが入って来て、ああ、と両方からよりそって手をとりあったその感情から、静かな、劬りのあるステップが流れ出す。次第次第にそのステップは熱し、高まって、優しく激しい幾旋回かののち、曲は再び沈静して夫妻は互に互の体を支えあいながら、顔をふるるばかりに近く互に見入りながら、消えてゆく音楽の余韻の裡に立っている。
本当にこうも踊れる男と女とが、こういう夫妻の情感でおどったら、こう踊るしか踊りようもないであろうと思われた。その位内部的にも充実しきった美しさであった。
これがこの世で踊った二人の最後の踊りともしらず、カッスル夫人は、自分たちの結婚記念の夜、二人にとって思い出の深い踊り場で、良人が指図しておいた舞踊曲の奏されるのを聴きながら、良人のあらわれるのを待っている。時は徒にすぎて、遂にカッスル墜死の報告が、その懐しい舞曲のなかへもたらされるのであるが、彼女にとってその刻々のうちに予想されていないでもなかった大きい打撃が遂に事実となったとき、そして音楽は益々情をこめて彼等の歓びの思い出の曲を奏しているとき、悲しみと愛との怒濤にもまれて、彼女はどうしてそのとき泣きながら