후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
にしおぎずいひつ
西荻随筆
坂口 安吾의 西荻随筆(にしおぎずいひつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,343자 · 7화면
丹羽文雄の向うをはるワケではないが、僕も西荻随筆を書かなければならない。どうしても、西荻随筆でなければならないようである。
西荻窪のTという未知の人から手紙がきた。ひらいてみると、約束の日にいらっしゃいませんでしたが、至急都合をつけて来て下さい、という意味の文面で、日蝕パレス(仮名)女給一同より、となっている。
私は、西荻窪という停車場へ下車したことは生れて以来一度もないのである。もっとも、去年は酔っ払って前後不覚、奥沢の車庫へはいり、お巡りさんに宿屋へ案内してもらったような戦歴もあり、前後不覚の最中に何をやっているか、どこへ旅行しているか、ちょっと見当のつかない不安もあった。然し、幸いなことには、ここ一ヶ月は、京都へ旅行し、旅行先で病臥し、帰京後も、かぜが治らず、病臥をつゞけ、あんまりハナをかんで、中耳炎気味で、日々苦しく、まったく外出したことがない。だから、前後不覚のうちに日蝕パレスへ遠征した筈は有り得ないのである。
去年の暮、僕の旅行中、Tという人の使いというのが来て、ふだん来る雑誌記者と人相態度も異り、十五分もねばって、部屋の中をのぞいたり、うろつき廻って、女中を困らせた人物があったそうだ。