후리가나로 읽는 일본 고전
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しょっかくのせかい
触覚の世界
高村 光太郎
高村 光太郎의 触覚の世界(しょっかくのせかい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,161자 · 9화면
此処に一つの詩がある。こんな風に一人の彫刻家は人生をまでも観る。
或男はイエスの懐に手を入れて二つの創痕を撫でてみた
一人のかたくなな彫刻家は
万象をおのれ自身の指で触つてみる
水を裂いて中をのぞき
天を割つて入りこまうとする
ほんとに君をつかまへてからはじめて君を君だと思ふ
彫刻家が君をつかまえるという時、其れは君の裸をつかまえるという事を意味する。人間同志は案外相互の裸を知らないものである。実に荷に余るほどのものを沢山着込んで生きている。彫刻家はその附属物をみんな取ってしまった君自身だけを見たがるのである。一人の碩学がある。その深博な学問は其人自身ではない。その人自身の裸はもっと内奥の処にあたたかく生きている。カントの哲学はカント自身ではない。カント自身はその哲学を貫く中軸の奥に一個の存在として生きている。厨川白村の該博な知識は彼自身ではない。彼自身は別個の存在として著書堆積裏に蟠居している。その人の裸がその学問と切り離せない程偉大な事もある。又その学問の下に聖読庸行、見るも醜怪な姿をしている事もある。世上で人が人を見る時、多くの場合、その閲歴を、その勲章を、その業績を、その才能を、その思想を、その主張を、その道徳を、その気質、又はその性格を見る。