후리가나로 읽는 일본 고전
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とうふかい
豆腐買い
岡本 かの子
岡本 かの子의 豆腐買い(とうふかい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,329자 · 29화면
どういうわけだかちょっと赤ん坊の足の裏のにおいを嗅ぐ。人の好さそうな肉体の勝った亭主だ。この種の人間は物を握ったり重量をみたりすることによって愛情が感じられるらしい。加奈子は裸の赤ん坊の温気で重量器の磨き上げた真鍮の鎖が曇るストックホルムの優良児の奨励共進会を思い出した。わずかな重量を増そうと量る前に腹一ぱい父親の命令で赤ん坊に乳を飲ましていた雀斑だらけの母親をも思い出した。
五六軒先の荒物屋の溝板と溝板の上のバケツや焙烙が鳴って十六七の男の子が飛出して来た。右側に通る電車の後を敏捷に突き切り途端に鼻先きを掠める左側の電車を、線路の中道に立止まって遣り過すときに掌で電車の腹を撫でる。撫でられた電車の腹はそこだけ埃を擦り除られた春光にピカピカ映るワニスの光沢を明瞭に一筋のこしてガタンガタン交叉点の進メの信号に向ってうねを打って行く。男の子はそのあとの線路をハイハードルのコツで大きく高く跳ね越えて丁度踏み出す加奈子の靴尖に踏み立つ。
少年と青年の間の年頃の男の子は、すこしむっとして顔を赭くして除けて通って行く加奈子の横顔から断髪の頸筋の青い剃あとを珍らしそうに見詰め何かはやり唄をうたい乍ら、腰で唄の調子を取りながら暫く立止まっている。