후리가나로 읽는 일본 고전
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ひょう
豹
山本 周五郎
山本 周五郎의 豹(ひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,656자 · 14화면
外は風だった、庭先の松が音を立てている、裏のほうで何か倒れたらしい、正三はその物音にはっと顔をあげた。
「豹じゃないでしょうねえ」
「大丈夫です」
正三は上ずった声で云うと、
「とにかく見て来ましょう」
と立上った。
「私も行きます」
純子は低く云いながら、正三について廊下へ出た。廊下は暗かった、正三が先立って中ほどまで来ると、いきなり庭先でからからと烈しく竹桿の倒れる音がした。
「正三さん」
純子は低く叫びながら、左手でぎゅっと正三の手を握った。
「大丈夫です」
正三はとっさに片手を純子の背へ廻した。喘ぐような純子の息吹が正三の面を蔽った。むっとする香料の匂いと、ぬれた女の唇が自分のを強く求めて動くのを感じた。
「叔父さん、叔父さん」
庭先から一政の呼ぶ声がする、正三はとっくに眼を醒していたが、終夜眠れずにいたので、熱をもった手足が惰るく、返事をするのも気が重かった。
「叔父さん、叔父さん」
一政は歌うように呼びつづけている、正三はようやく身を起して、縁先の雨戸を一枚開けた。澄み透った秋の空が、寝不足の眼にしみて痛い、母屋のほうを見ると、広縁に籐椅子を出して、膝の上へ書物を置いたまま、純子がこちらを見て微笑していた。