후리가나로 읽는 일본 고전
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びんぼうをうる
貧乏を売る
山之口 貘
山之口 貘의 貧乏を売る(びんぼうをうる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,692자 · 12화면
たとえば逃げ出したいとおもったときがあったら、そのとおりに逃げ出したいとおもったと云えばいいんだ。どうせぼくもいっしょにしゃべるんだから、云いなおしたり聞きなおしたり、ぼくが引き受けるから安心してやるんだ。と云うことで、どうにか、マイクの前に女房を坐らせることが出来たのである。
録音の係りの女性さんは、話を結婚の当時のことからきき出した。ぼくが詩人であるというので、大抵の人はぼくに、恋愛結婚でしょうと云うのであるが、それは見当違いで、はっきりとした見合い結婚をしたのであった。
仲人は、珈琲店で知り合いになった小学校の教師でTであったが、ぼくの結納は当時の金で十円を包み、お返しは要らないということにしたのである。ぼくはあらかじめ、文なしの詩人であることをよく先方に伝えてほしいとTに頼んでおいたが、先方では夜具も二人分を支度してあるからとのTの話で、ぼくは安心して、からだ一つだけで結婚生活にはいったのである。ところが、女房の話によると、Tは、ぼくのことを、詩人であるとは云ったが文なしであるとは伝えなかったばかりか、ぼくのところで二人分の夜具も支度してあるとのことを云ったとのことで、結婚してはじめて、からだの外にはなんにもない詩人だとわかったとのことである。