후리가나로 읽는 일본 고전
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
山本 周五郎의 赤ひげ診療譚(あかひげしんりょうたん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,864자 · 44화면
登は手でその腫脹に触れ、それが石のように固く、ぜんたいが骨に癒着しているように動かないのをたしかめながら思い当る病名を去定に答えた。
「違う、そうではない」と去定は首を振った、「これはおまえの筆記に書いてある病例の中の珍らしい一例だ、癌腫には違いないが、他のものとはっきり区別のつく症状がある、その病歴の記事をもういちど読んでみろ」
登はそれを読んでから、べつの病名を云った。
「これは大機里爾、つまり膵臓に初発した癌腫だ」と去定が云った、「膵臓は胃の下、脾と十二指腸とのあいだにあって、動かない臓器だから、癌が発生しても痛みを感じない、痛みによってそれとわかるころには、多く他の臓器に癌がひろがっているものだし、したがって消耗が激しくて死の転帰をとることも早い、この病例はごく稀だから覚えておくがいい」
「すると、治療法はないのですね」
「ない」と去定は嘲笑するように首を振った、「この病気に限らず、あらゆる病気に対して治療法などはない」
登はゆっくり去定を見た。
「医術がもっと進めば変ってくるかもしれない、だがそれでも、その個躰のもっている生命力を凌ぐことはできないだろう」