후리가나로 읽는 일본 고전
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
山本 周五郎의 赤ひげ診療譚(あかひげしんりょうたん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,864자 · 44화면
登はそのとき、赤髯は夜も日もなく人をこき使う、と云った津川玄三の言葉を思いだし、どこかで玄三が皮肉な眼くばせをしているように感じられた。
表というのは、かよい療治に来る者たちを診察するところで、その三番は外科の専用になっていた。登がはいっていって、まず眼についたのは白い裸の肉躰であった。そこは八帖ばかりの広さで、光るほど拭きこんだ板敷の上に薄縁が敷かれ、――それは白い晒木綿で掩われていたが、女の裸の躯はその上へ仰向けに寝かされてあったのだ。登がはいるとすぐに、牧野昌朔が屏風をまわしたので、それはいったん彼の眼から隠されたが、去定に呼ばれてその屏風の中へはいってゆき、こんどはもっと近く、眼の前にそのあらわな裸躰を見なければならなかった。
二十四五歳と思えるその女の躯は、肉付きがよく、陽にやけた逞しい手足のほかは、おどろくほど白くなめらかで、美しくさえあった。豊かに張った双の乳房の、乳首が黒く色づいているのと、晒木綿で一部を掩われている広い腹部の、やや眼だつふくらみとで、妊娠の初期だということが認められた。――登はすぐに眼をそらした。長崎で修業ちゅう、女の患者を診察し治療した例は少なくないが、そのようにあからさまな、しかも若さと力の充実した裸躰を見たことはなかった。