후리가나로 읽는 일본 고전
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
山本 周五郎의 赤ひげ診療譚(あかひげしんりょうたん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,351자 · 43화면
藤吉は盃をぐっと呷った、「けれども、つまるところはこっちの負けです、辛抱比べではてんで勝負にはならねえ、あっしはいなばへ掛合いにいきました」
それは普請の引渡しをする二三日まえのことで、おせいは承知をし、猪之と二人で話したいと云った。
おせいのほうでも猪之が好きで、猪之さんのような人となら苦労をしてみたいと、「まえから片想いに想っていたんですよ」などと云うのであった。
――いい面の皮だ。藤吉はその話を猪之に告げてから云った。まるで人ののろけの使いをするようなもんだ、自分で自分のお人好しにあいそがつきたぜ。
――済まねえ、と猪之は頭をさげた。
――御挨拶だな、それっきりか。
――まったく済まねえ。
見ると猪之はしらけた顔で、はずんだようなようすは少しも感じられなかった。いって話して来い、と藤吉は云った。もう二三日すると江戸へ引揚げるんだ、いそがねえと置いてっちまうぜ。うん、そうしよう、と猪之は答えた。そうしよう、いってあいつと話して来よう。
「猪之はでかけてゆきましたが、半刻ばかりすると帰って来て、おれはこれからすぐ、一と足先に江戸へ立つ、と云いだしました」