후리가나로 읽는 일본 고전
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あかごうしくろうえもんのむすめ
赤格子九郎右衛門の娘
国枝 史郎
国枝 史郎의 赤格子九郎右衛門の娘(あかごうしくろうえもんのむすめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,174자 · 33화면
藪がにわかにガサガサと揺れた。
ひょいと黒い人影が出る。頬冠りに尻端折り、腰の辺りに削竹が五六本たばねられて差さっている。四辺を静かに窺ってからつと死骸へ近寄った。死骸の懐中へ手を突っ込むと財布をズルズルと引き出した。自分の懐中へツルリと入れる。雲切れがして星が出た。
仄かに曲者の顔を照らす。
曲者は下男の忠蔵であった。
「白糸」「削竹」のこの二つは、当時大阪を横行していた一群の怪賊の合言葉であった。そうして慣用の符号でもあった。
白い糸屑を付けられた「者」は必ず殺されなければならなかった。――又白い糸屑を付けられた「家」は必ず襲われなければならなかった。
この怪奇な盗賊の群は今から数えて半年程前から大阪市中へは現われたのであって、一旦現われるや倏忽の間にその勢力を逞しゅうし、大阪市人の恐怖となった。
噂によれば彼等の群はほとんど百人もあるらしく、しかも頭領は人もあろうに妙齢の美女だということであった。――彼等は平気で殺人もしたが町人や百姓には眼もくれず、定まって武士へ向かって行き、好んで町奉行配下の士を暗殺するということであった。
これも同じく噂ではあったが、この盗賊の一群は、大阪市中を流れている蜘蛛手のような堀割を利用し、帆船端艇を繰り廻し、思う所へ横付けにし、電光石火に仕事を行り、再び船へ取って返す