후리가나로 읽는 일본 고전
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ちょうじんひげのはかせ
超人鬚野博士
夢野 久作
夢野 久作의 超人鬚野博士(ちょうじんひげのはかせ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 59,054자 · 117화면
何ともいえない劇毒薬の蒸発するような動物臭が腸のドン底まで沁み込んで行く。世界の終りかと思えるようなエタイのわからない悲鳴が、あとからあとから耳の穴に渦巻き込む。勿体なくも市内第一流の桃色ローマンスの糸の切端がコンナ処に落込んでいようなんて誰が想像し得よう。先ず一息入れて落付いてみる事だ。
居る居る。猫だの犬だのモルモットだのがウジャウジャ居る。雛ッ子を育てるような金網の籠に犬は犬、猫は猫と二三匹か四五匹宛入れた奴がズーッと奥の方まで並んでいる。鶏も居るし小羊も居る。奥の方から羽二重を引裂くような声が聞こえる処を見ると、猿を飼っている贅沢な奴が居るらしい。まさか青二才の博士の卵が、猿の睾丸を使って若返り法を研究しているのじゃあるまい。
そんな動物連中の排泄物や、体臭や、猛烈に腐敗した食餌の落零れの発酵瓦斯で、気が遠くなるほど臭い上に、ギャアギャアワンワンニャーニャーガンガン八釜しい事夥しい。その中でも犬の鳴声が圧倒的に大多数なのは吾輩の努力が与って力がある訳で、心強いことこの上なしだ。その金網籠の一つ一つに、それぞれ所有主の木札が附いている奴へ、番人が、それぞれに餌を遣っている。