일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おどるちへいせん

踊る地平線(上)

谷 譲次

谷 譲次의 踊る地平線(上)(おどるちへいせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 168,926자 · 332화면

아오조라 문고

むこうに本館が見えて、あけはなした窓に白いレイスが動いている。傷ついたゲルマンの鷲の鳥籠だ。立って眺めていると、うしろに人のけはいがした。独逸の児島高徳に相違ない。老夫婦が一組、私たちがいるのも眼にはいらないふうで、感慨無量といった顔で佇んでいた。

それからロザリアムへまわる。邸宅と小道をへだてた一劃で、もとの皇帝ウィリアム二世は、ここで余念もなく薔薇をつくっているのだ。ちょうど季節もよかった。前陛下の御丹精になる色とりどりの花が咲き乱れ、そこここに二、三の園丁が鋏の音を立てて、上には、夏の空に団々たる雲のかたまりが静止していた。ここにも児島高徳らしい独逸人がかなり逍遥している。その児島君のひとりに頼んで、薔薇を背景に私たちをスナップしてもらう。

邸は高い木に取りまかれ、鉄柵がめぐらしてある。その直ぐそとに小径がついていて、落葉を踏みしだいた靴のあとが、てんめんとして去るに忍びない独逸製児島高徳の胸中と、私たちのような無責任な旅行者のものずきとを語っている。

刑事のように私たちも長いこと家の周囲に張り込んだ。樹がくれの池にさざ波が立って、二階に見える真鍮のベッドの端が夕陽にきらめくまで――。