후리가나로 읽는 일본 고전
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おどるちへいせん
踊る地平線(下)
谷 譲次
谷 譲次의 踊る地平線(下)(おどるちへいせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 141,823자 · 283화면
やがて私は、すこし向うの卓子に、鼻の穴から毛の生えてるリヨンの老生糸商と、生水・ENOの果実塩・亜米利加産肉豆・芽玉菜だけの食養生を厳守することによって辛うじて絵具付シフォンの襞着物を着れる程度に肥満を食いとめている、安ホテルの椅子みたいに角張ったあめりか女とのあいだに、ルウレットに忘我して顔を真赤にしてる私の妻を見つけて、急いでそのことを言い出したのである。
『彼女はこのモンテ・カアロのばくちにかけてはじつに天竺鼠のように上手に立ち廻るのです。御覧なさい。ペイジ色の蜜柑がすっかり上気してまるで和蘭のチイス玉のようでしょう。二つ光ってるのは黒輝石の象眼ではありませんよ。あれは単に彼女の眼です。無理もありません。今夜は朝までに三千法勝って坂の上の駒鳥屋で私に一九三三年型の純モロッコの洋杖と、一流の拳闘選手が新聞記者に会うときに引っかけるような色絹の部屋着を買ってくれようと言うんですからね。いま一生懸命のところです。』
こう言って、気がついて振り返ってみると、相手はもうそこにいなかった。この女は波斯猫である。だから映画のなかの人物のように音もなく行動するし、たとえモナコ名所犬首岩からいが栗の頭を下にして落ちたところで、すぐ立ち上って懐中爪磨き道具でマニキュアをはじめるだろう。