일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おどるちへいせん

踊る地平線(下)

谷 譲次

谷 譲次의 踊る地平線(下)(おどるちへいせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 141,823자 · 283화면

아오조라 문고

その上、停電と乗換と出入国の煩瑣な手続とが、みんなをすっかり逆上させていて、誰も私のために足を停めようとするものはなかった。しかし、両替所は、その二本の蝋燭の灯りで、直ぐに私の前に浮かび上った。何かを、多分この停電を、怒ってるらしい若い女の冷淡な手が、私の法を取り上げて、不思議な伊太利金のリラを抛り出した。

食堂には、僧院のにおいが冷たかった。が、それは、卓上の花挿しに立てた蝋燭の揺らぎと、熱心に、はじめてのマカロニと闘う赤い横顔と、お腹だけ白いフィジの水壜のためだったかも知れない。午後から、地中海の海岸線を私と同車して来た人々が、料理の湯気のなかから私に笑いかけていた。しかし、彼らと私との間には、ごく少数の了解と、多分の動物的好意とがあるだけだった。なぜなら、すこしでも私の話せる言語は、彼らの耳には、すべて単なる音響としかひびかなかったし、また、どんなに熱烈な彼らの主張も討論も、私にとっては音楽的価値以外の何ものでもなかったから。で、直ぐに私たちは、お互いに解らせようとする努力を諦めてしまった。けれど、私と彼らは、しじゅう眼を見合わせて、その眼を笑わせることによって、会話以上の社交的効果を保って同車して来たのだった。