후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かっこうのおとずれ
郭公のおとずれ
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 郭公のおとずれ(かっこうのおとずれ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,509자 · 3화면
六月に入ってしばらくすると、郭公が鳴く。
そして郭公とつれて、待ちかねた北海道の初夏が訪れて来る。
長い寒い北国の春につかれた人々は、爽かな初夏の風が、ようやくに出揃った楡の青葉をぬけて来る日が二、三日つづくと、やっと安心する。そして九月までの短い夏にいろいろの希望をかけるのである。
夏に北海道を訪れた人は、誰も北海道の美しさを讃美する。
それには緑の鮮かさとか、気温の涼しさとかいうものもあろうが、それよりも旅人にこの土地の風土の清新さを印象づける一番の要素は、湿度の問題ではなかろうかと思われる。
北海道には梅雨がないと昔から言われている。この近年は少し気候の調子が狂って、梅雨らしい日が一週間ばかりつづくこともある。しかし、それでもまだまだ日本の大部分の土地に蔽いかぶさるあの陰欝な、人にも物にも皆黴が生えるような梅雨とは程遠いものである。この梅雨のないことが、北海道の初夏の清々しさを独特のものとしているのである。
木や草は緑に輝き、空は高く澄んで、内地の秋のような色をしている。そこへ夏の陽が強い日射しを送ってくれ、肌がさらさらと着物の感触を受けるという気候的条件は、梅雨を逃れて北海道を訪れる人々に、あまり意識はされないかもしれないが、深い印象を与えているはずである。