후리가나로 읽는 일본 고전
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さけぎらい
酒ぎらい
太宰 治의 酒ぎらい(さけぎらい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,899자 · 12화면
裏の登記所のお坊ちゃんなのである。固苦しく言えば、青森県区裁判所金木町登記所々長の長男である。子供のころは、なんのことかわからず、ただ、トキショ、トキショと呼んでいた。私の家のすぐ裏で、W君は、私より一年、上級生だったので、直接、話をしたことは無かったけれど、たったいちど、その登記所の窓から、ひょいと顔を出した、その顔をちらりと見て、その顔だけが、二十年後のいまとなっても、色あせずに、はっきり残っていて、実に不思議な気がした。Wという名前を覚えていないし、それこそ、なんの恩怨もないのだし、私は高等学校時代の友人の顔でさえ忘れていることが、ままあるくらいの健忘症なのに、W君の、その窓から、ひょいと出した丸い顔だけは、まっくらい舞台に一箇所スポットライトを当てたようにあざやかに眼に見えているのである。W君も、内気なお人らしいから、私同様、外へ出て遊ぶことは、あまり無かったのではあるまいか。そのとき、たったいちどだけ、私はW君を見掛けて、それが二十年後のいまになっても、まるで、ちゃんと天然色写真にとって置いたみたいに、映像がぼやけずに胸に残って在るのである。