후리가나로 읽는 일본 고전
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くぎぬきとうきちとりものおぼえがき
釘抜藤吉捕物覚書
林 不忘
林 不忘의 釘抜藤吉捕物覚書(くぎぬきとうきちとりものおぼえがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,515자 · 23화면
」
が、真黒な細い脚を上り框へ投げ出したまま、勘弁勘次はもう「笠間右京暗夜白狐退治事」の件りを夢中になって読み耽っていて、藤吉親分の声も耳にははいらなかった。
「ああまで瘡を吹くまでにゃあ二月三月は経ったろうに、渡りたあ言いながらあの様でどうして――? はて、こいつあちょっと合点が行かねえ。」
雨足の白い軒下をじいっと凝視めて、藤吉は持駒で頤を撫でた。
「合点がいかねえか知らねえが、」と、盤の向う側から頭の常吉が口を出した。「先刻から親分の番でがす。あっしはここんとこへ銀は千鳥としゃれやしたよ。」
「うん。」藤吉はわれに返ったように、「下手の考え休みに到る、か。」と、ぱちりと置く竜王の一手。
降りみ降らずみの梅雨上りのこと。弘化はこの年きりの六月の下旬だった。江戸八丁堀を合点小路へ切れようとする角の海老床に、今日も朝から陣取って、相手変れど主変らず、いまにもざあっと来そうな空模様を時折大通りの小間物問屋金座屋の物乾しの上に三尺ほどの角に眺めながら、遠くは周の武帝近くは宗桂の手遊を気取っているのは、その釘抜のように曲った脚と、噛んだが最後釘抜のように離れないところから誰言うとなく釘抜藤吉と異名を取ったそのころ名うての合点長屋の目明し親分、藍弁慶の長着に焦茶絞りの三尺という服装もその人らしくいなせだった。