후리가나로 읽는 일본 고전
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くぎぬきとうきちとりものおぼえがき
釘抜藤吉捕物覚書
林 不忘
林 不忘의 釘抜藤吉捕物覚書(くぎぬきとうきちとりものおぼえがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,907자 · 32화면
お美野のからだは、宇之吉と初太郎が階段を飛び渡って走る短時間――ほんの秒刻のあいだに、急ぎ誰かが室内へ引っ張り上げたものに相違ないが――すると、その人間はどこへ行ったか?
階下で宙に垂れ下っている死体を見て、それから階段を一足踏びに上って来る時、この部屋を開けて出る物音もせず、長い廊下に人っ子ひとりいなかった一事は、初太郎も宇之吉も、太鼓のような判を押すことができる。他にどこも消えるところはないのだから、それなら、屍骸はやはり自力で引き競ってきたのだろうか――。
それとも、またこの室内に何者か潜んでいて――無言で顔を見合っていた宇之吉と初太郎は、はっとわれに返ったように、互いに警戒し合いながら、押入れの奥、念のために寝床の中まで掻き廻してみたが、広くもない部屋、ほかに隠れ場所はない。どこにも、お美野のほか人のいた気配さえないのである。
その時、ふたりの動きで夢を破られたお美野の妹の文字若が何ごとが起ったのかと睡そうな顔で二階へ上って来た。
六
「へえ、ただいま申し上げたような、そういうわけでございます、へえ。」
語り終って、ぴょこりと頭を低げた小金井穀屋の番頭初太郎を、釘抜藤吉の針のような視線が、凝っと見据えていた。