후리가나로 읽는 일본 고전
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くぎぬきとうきちとりものおぼえがき
釘抜藤吉捕物覚書
林 不忘
林 不忘의 釘抜藤吉捕物覚書(くぎぬきとうきちとりものおぼえがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,998자 · 32화면
「へっ、まことにどうも――なんともはや、お礼の言葉もございません。あなた様がお通り縋りにならなければ、手前は災難の泣き寝入りで――この財布には、旦那さま、連中の手前、暖簾に恥を掻かせまいと言うんで大枚の――。」
言いかけて伝二郎は後を呑んだ。侍の眼が怪しく光ったように思ったからである。手早く紙入れを胴巻の底へ押し込んでから、伝二郎はながながと事件の顛末を話し出した。
「此町まで参りますと、あの女が背後からやにわに組みついて来ましたんで。素町人ではございまするが、気が勝っておりましたんで、なにをっとばかり私も、あの女を眼よりも高く差し上げて――。」
「まだ酔いが醒めんと見えるのう。」
侍は苦笑しながら、
「いいわ、近けりゃあそこまで身共が送ってつかわす。宅はどこじゃ?」
伝二郎は慌てた。
「なに、その、もう大丈夫なんで。お志だけで、まことにありがたい仕合せでござります。」
自家まで尾いて来られては、父母や女房の手前もある。ましてこの為体のしれない物騒な面魂、伝二郎は怖気を振ったのだった。
「袖摺り合うも何とやら申す。見受けたところ大店の者らしい。夜路の一人歩きに大金は禁物じゃ。