후리가나로 읽는 일본 고전
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くぎぬきとうきちとりものおぼえがき
釘抜藤吉捕物覚書
林 不忘
林 不忘의 釘抜藤吉捕物覚書(くぎぬきとうきちとりものおぼえがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,145자 · 19화면
「うん、一昨日の子の刻だな。」
と独言のように呟くと、格子を開けて戸外へ出た。まだ立ち尽している閑暇な人々は好奇の眼を見開いて道を明けて彼の行動を見守った。人馬の往来も絶えるほど一日一晩降り抜いた昨日の雨に、大分洗い流されてはいるものの、それでも、格子の中央の下目のところに足跡らしい泥の印されてあるのがかすかながらも認められた。藤吉は外側に立って指を開いてその寸法を計ると、今度は一尺ほど格子を離れてその地点と格子の泥跡とを眼で一直線に結びつけて、しゃがんで横から眺めていたが
「犯人は――。」
と言いかけて勘次の耳を引っ張りながら、
「――小男だぜ。優型の、背丈はまず四尺と七、八寸かな。」
今さらながら呆然として勘次は藤吉の顔を凝視めていた。群集の向うに葬式彦兵衛の顔を見つけると、つかつかと歩み寄って藤吉は低声でささやいた。
「一足さきへ番屋へ行って三吉に渡りをつけておきねえ。おいらもすぐお前の跡を追っかけるからな。」
が、再び家の中へ引き返した釘抜藤吉は台所の板の間に凝然と棒立ちになって、天井を見上げたまま動こうとはしなかった。凍りついたように天井板の一点から彼の視線は離れなかった。