후리가나로 읽는 일본 고전
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てつめんぴ
鉄面皮
太宰 治의 鉄面皮(てつめんぴ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,323자 · 22화면
」男だか女だか、わかりやしない。「いったい私は、どうしたらいいのかなあ。」いつか水上温泉で田舎まわりの宝船団とかいう一座の芝居を見たことがあるけれど、その時、額のあくまでも狭い色男が、舞台の端にうなだれて立って、いったい私は、どうしたらいいのかなあ、と言った。それは「血染の名月」というひどく無理な題目の芝居であった。
兄も呆れて、うんざりして来たらしく、
「それは、何も書かない事です。なんにも書くな。以上、終り。」と言って座を立ってしまった。
けれどもこの時の兄の叱咤は、非常に役に立った。眼界が、ひらけた。何百年、何千年経っても不滅の名を歴史に残しているほどの人物は、私たちには容易に推量できないくらいに、けたはずれの神品に違いない。羽左衛門の義経を見てやさしい色白の義経を胸に画いてみたり、阪東妻三郎が扮するところの織田信長を見て、その胴間声に圧倒され、まさに信長とはかくの如きものかと、まさか、でも、それはあり得る事かも知れない。歴史小説というものが、この頃おそろしく流行して来たようだが、こころみにその二、三の内容をちらと拝見したら、驚くべし、れいの羽左、阪妻が、ここを先途と活躍していた。