후리가나로 읽는 일본 고전
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どうせんかいじへん
銅銭会事変 短編
国枝 史郎
国枝 史郎의 銅銭会事変 短編(どうせんかいじへん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 106,745자 · 216화면
た。
楽屋を抜け出した小次郎は、夜の西丸の大廊下を、なるだけ人に見付けられぬよう灯陰灯陰と身を寄せて、素早く奥へ走って行った。
一村一町にも比較べられる、無限に広い西丸御殿は、至る所に廊下があり突き当たるつど中庭があり廊下に添って部屋部屋がちょうど町方の家のように整然として並んでいる。
廊下を左へ曲がったとたん、向こうから来た老武士とバッタリ顔を見合わせた。
「ごめん遊ばせ」
と声を掛けスルリ擦り抜けて行こうとした。
「あいやしばらく」
と背後からその老武士が声を掛けた。
「どなたでござるな? どこへおいでになる?」
「はい妾はお霜と申し、秋篠局の新参のお末、怪しいものではございませぬ」
「新参のお末、おおさようか。道理で顔を知らぬと思った。で、どちらまで参られるな?」
「はい、お局まで参ります」
「秋篠様のお局へな?」
「はい、さようでございます」
「それにしては道が違う」
「おやさようでございましたか。広い広いご殿ではあり、新参者の悲しさにさては道を間違えたかしら」
「おおおお道は大間違い、秋篠様のお局は今来た廊下を引き返し、七つ目の廊下を左へ曲がり、また廊下を右へ廻ると宏大もないお部屋がある。