후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 157,440자 · 313화면
左様なら」
かつての軽業娘のお栄の飛躍は見事でした。大地を蹴ると一気に平次の首っ玉にかじりついて、最後の熱い頬を寄せたと思うと、次の瞬間にはもう、燃えさかるもとの炎の中へ、身を躍らして飛び込んでしまったのです。
それは実に何うすることも出来ない早業でした。あじさい色の大きい花が、炎の中にパッと咲いたと見たのも暫し。
「お栄」
平次の絶叫に応えるものは、崩れ落ちた屋根の下に、車軸の如く回転する炎のうなりばかり。
気がつくと八方に起る人声。半鐘の響き、江戸の町は夜半の大火にかき立てられて、一としきり無気味な動揺を続けるのでした。
「親分、ここでしたか。いや驚いたの、驚かねえの――でも無事で安心しましたよ。お栄はどうしました」
飛んで来たのは八五郎でした。平次はそれには答えず、眼の前に燃えさかる炎を指さしてそっと掌を合せるのでした。
× × ×
翌る日焼跡から二つの死体が掘出されました。一つはいうまでもなくお栄ですが、あとの一つが小柄の少年、定吉のそれとわかった時は、さすがの平次も、その執念の恐ろしさに顔を反けたほどです。
焼跡の穴倉から出た二万両の金は、尾州を始め斑組に荒らされた向き向きへ適当に返しましたが、不思議なことに、お栄を始めお栄の手下と思われた新まだら組の一味は、それっきり何処へ行っ