후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かぎ
鍵
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 鍵(かぎ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 102,182자 · 200화면
ただし、小池さんに云い含めて、病人には睡眠剤であることを知らせず、血壓降下剤だということにしておく。………
………六時、夕食の膳がナイトテーブルに運ばれて来たのを見、病人が何か云いたいことがあるらしく口を動かす。二度も三度も繰り返して一つことを云う。何のことか聞き取れない。私がスプーンで粥を掬って持って行くと、その手を抑えるようにしてなおも云う。私の給仕が気に入らないのかと思って、敏子が代ってみ、小池さんが代ってみるが、給仕のことではないらしい。そのうちに、病人の云っていることがだんだん私に分って来る。病人はさっきから、びーふーてーき、びーふーてーき、と云っているのである。突飛のようであるが、どうもそう云っているに違いない。ビフテキ、―――ビフテキ、―――そう云って、訴えるがごとき眼つきでチラと私を見、すぐまた眼を潰る。………私には病人が何を訴えつつあるのかほぼ想像することができたが、他の二人には分らなかったことであろう。(敏子には分ったかも知れない)私は二人に気づかれないように、病人に向って微かに首を振って見せ、「今そんなことを思ってはいけない、当分の間我慢なさい」