일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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くにさだえがく

鏡花短篇集 川村二郎編

泉 鏡花

泉 鏡花의 鏡花短篇集 川村二郎編(くにさだえがく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 19,644자 · 40화면

아오조라 문고

定価がその時金八十銭と、覚えている。

七

親父はその晩、一合の酒も飲まないで、燈火の赤黒い、火屋の亀裂に紙を貼った、笠の煤けた洋燈の下に、膳を引いた跡を、直ぐ長火鉢の向うの細工場に立ちもせず、袖に継のあたった、黒のごろの半襟の破れた、千草色の半纏の片手を懐に、膝を立てて、それへ頬杖ついて、面長な思案顔を重そうに支えて黙然。

ちょっと取着端がないから、

「だって、欲いんだもの。」と言い棄てに、ちょこちょこと板の間を伝って、だだッ広い、寒い台所へ行く、と向うの隅に、霜が見える……祖母さんが頭巾もなしの真白な小さなおばこで、皿小鉢を、がちがちと冷い音で洗ってござる。

「買っとくれよ、よう。」

と聞分けもなく織次がその袂にぶら下った。流は高い。走りもとの破れた芥箱の上下を、ちょろちょろと鼠が走って、豆洋燈が蜘蛛の巣の中に茫とある……

「よう、買っとくれよ、お弁当は梅干で可いからさ。」

祖母は、顔を見て、しばらく黙って、

「おお、どうにかして進ぜよう。」

と洗いさした茶碗をそのまま、前垂で手を拭き拭き、氷のような板の間を、店の畳へ引返して、火鉢の前へ、力なげに膝をついて、背後向きに、まだ俯向いたなりの親父を見向いて、