후리가나로 읽는 일본 고전
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くにさだえがく
鏡花短篇集 川村二郎編
泉 鏡花
泉 鏡花의 鏡花短篇集 川村二郎編(くにさだえがく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 19,644자 · 40화면
ま、ま、めし飲れ、熱い処を。ね、御緩り。さあ、これえ、お焼物がない。ええ、間抜けな、ぬたばかり。これえ、御酒に尾頭は附物だわ。ぬたばかり、いやぬたぬたとぬたった婦だ。へへへへへ、鰯を焼きな、気は心よ、な、鰯をよ。」
と何か言いたそうに、膝で、もじもじして、平吉の額をぬすみ見る女房の様は、湯船へ横飛びにざぶんと入る、あの見世物の婦らしい。これも平吉に買われたために、姿まで変ったのであろう。
坐り直って、
「あなたえ。」
と怨めしそうな、情ない顔をする。
ぎょろりと目を剥き、険な面で、
「これえ。」と言った。
が、鰯の催促をしたようで。
「今、焼いとるんや。」
と隣室の茶の室で、女房の、その、上の姉が皺びた声。
「なんまいだ。」
と婆が唱える。……これが――「姫松殿がえ。」と耳を貫く。……称名の中から、じりじりと脂肪の煮える響がして、腥いのが、むらむらと来た。
この臭気が、偶と、あの黒表紙に肖然だと思った。
とそれならぬ、姉様が、山賊の手に松葉燻しの、乱るる、揺めく、黒髪までが目前にちらつく。
織次は激くいった。
「平吉、金子でつく話はつけよう。鰯は待て。」