후리가나로 읽는 일본 고전
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かのように
阿部一族・舞姫
森 鴎外의 阿部一族・舞姫(かのように)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 69,875자 · 141화면
午になった。飯を済ませて、さっき手紙を書き始めるとき、灰皿の上に置いた葉巻の呑みさしに火を附けて、北表の縁に出た。空はいつの間にか薄い灰色になっている。汽車の音がする。
「蝙蝠傘張替修繕は好うがすの」と呼んで、前の往来を通るものがある。糸車のぶうんぶうんは相変らず根調をなしている。
石田はどこか出ようかと思ったが、空模様が変っているので、止める気になった。暫くして座敷へ這入って、南アフリカの大きい地図をひろげて、この頃戦争が起りそうになっている Transvaal の地理を調べている。こんな風で一日は暮れた。
三四日立ってからの事である。もう役所は午引になっている。石田は馬に蹄鉄を打たせに遣ったので、司令部から引掛に、紫川の左岸の狭い道を常磐橋の方へ歩いていると、戦役以来心安くしていた中野という男に逢った。中野の方から声を掛ける。
「おい。今日は徒歩かい。」
「うむ。鉄を打ちに遣ったのだ。君はどうしたのだ。」
「僕のは海に入れに遣った。」
「そうかい。」
「非常に喜ぶぜ。」
「そんなら僕も一遍遣って見よう。」
「別当が泳げなくちゃあだめだ。」
「泳げるような事を言っていた。