후리가나로 읽는 일본 고전
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かのように
阿部一族・舞姫
森 鴎外의 阿部一族・舞姫(かのように)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 69,875자 · 141화면
好く考えて見給え」と云って留めた。
「そうか。つい興に乗じて無益の争をした。罷(や)める罷める」と垣内は云って、撞木から手を引いた。垣内を留めた中間の一人が懐(ふところ)を探って、
「ここに少し金がある、もはや用のない物じゃ、死んだ跡にお世話になるお前様方に献じましょう」と云って、僧侶に金をわたした。垣内と僧侶との争論を聞き付けて、次第に集って来た中間が、
「ここにもある」
「ここにも」と云いながら、持っていただけの金銭を出して、皆僧侶の前に置いた。中には、
「拙者は冥福(みょうふく)を願うのではないが」と、条件を附けて置くものもあった。僧侶は金を受けて鐘撞堂を下った。
人々は鐘撞堂を降りて、
「さあ、これから切腹の場所を拝見して置こうか」と、幔幕(まんまく)で囲んだ中へ這入り掛けた。細川藩の番士が、
「それはお越(こし)にならぬ方が宜しゅうございましょう」と云って留めた。
「いや、御心配御無用、決して御迷惑は掛けません」と言い放って、一同幕の中に這入った。
場所は本堂の前の広庭である。山内家の紋を染めた幕を引き廻した中に、四本の竹竿(たけざお)を竪(た)てて、上に苫(とま)が葺(ふ)いてある。