후리가나로 읽는 일본 고전
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ずいひつ しほんたいへいき
随筆 私本太平記
吉川 英治
吉川 英治의 随筆 私本太平記(ずいひつ しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 56,947자 · 114화면
新春太平綺語
新春太平綺語
おそらく、十代二十代の人には一笑にも値しまい。けれど私たちの年齢の者は、平凡なはなしだが、「ああ、元日か」の感慨を年々またあらたにする。昨日の歴史、あの戦中戦後を通って来て、生ける身を、ふしぎに思うからである。そこで去年(昭和三十二年)の正月の試筆には、戯れ半分に「元日や今年もどうぞ女房どの」などという句を色紙にかけて拝むことにしておいた。すると升田幸三氏やら誰やら、つね日ごろ女房泣かせの輩が来ては「おれにも書いてくれ」と請われるまま、ついトソ気分で、おなじ句を何枚も人に書いてやった。ところが中にはそんな甘い文句の家庭円満剤では何の効き目もないらしい呑ンべな亭主どのもあったので、そんな人へは特に「これは細君に上げ給え」といってはべつな句をこう書いてあげた。
鶯やうちの亭主はどこの木に
むかしから、“太平楽”という言葉がある。クリスマスからつづいてまだ不足顔の醒めない“正月の亭主族”のごとき者をいったのだろう。語源は「太平記」以前であるにちがいない。それが古典の太平記に用いられてから謡曲、民劇、小説などでさらに一般化したのである。室町期の記録もの、お伽草子。