후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かりさかごえ
雁坂越
幸田 露伴
幸田 露伴의 雁坂越(かりさかごえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,263자 · 28화면
その三
色々な考えに小な心を今さら新に紛れさせながら、眼ばかりは見るものの当も無い天をじっと見ていた源三は、ふっと何の禽だか分らない禽の、姿も見えるか見えないか位に高く高く飛んで行くのを見つけて、全くお浪に対ってでは無い語気で、
「禽は好いなア。」
と呻き出した。
「エッ。」
と言いながら眼を挙げて源三が眼の行く方を見て、同じく禽の飛ぶのを見たお浪は、たちまちにその意を悟って、耐えられなくなったか然として涙を堕した。そして源三が肩先を把えて、
「またおまえは甲府へ行ってしまおうと思っているね。」
とさも恨めしそうに、しかも少しそうはさせませぬという圧制の意の籠ったような語の調子で言った。
源三はいささかたじろいだ気味で、
「なあに、無暗に駈け出して甲府へ行ったっていけないということは、お前の母様の談でよく解っているから、そんな事は思ってはいないけれど、余り家に居て食い潰し食い潰しって云われるのが口惜いから、叔父さんにあ済まないけれどどこへでも出て、どんな辛い思いをしても辛棒をして、すこしでもいいから出世したいや。弱虫だ弱虫だって衆が云うけれど、おいらだって男の児だもの、窘められてばかりいたかあ無いや。