후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆきさんだい
雪三題
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 雪三題(ゆきさんだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,867자 · 10화면
一 初雪
一 初雪
今年は初雪が例年よりも二日早かった。
秋の天気工合がよかったせいか、円山の原始林の黄葉がまだ八分どおり残っているのに、朝学校へ出がけに、ぱらぱらと霰まじりに初雪が降った。外套の袖に受けてみると、雲粒のついた無定形の雪である。
昨年の今頃は、終戦後の混乱からまだ抜けきれず、それに食糧の不安も深刻で、初雪を見ても、あまり感慨も湧かなかった。あの頃からみると、ストライキ騒ぎこそあれ、随分落着いた気持になったものである。石炭はどうせ配給は無いものとあきらめているし、活動を見る気は初めからなし、ラジオはストライキで静かになってまことに結構であった。また雪の研究でも始めるには、お誂え向きの世の中になったものである。
十勝岳の山小屋と大学の低温実験室の中とで、十年あまり続けて来た雪の結晶の研究も、戦争中は、もっと実際的な問題の研究に切り換えねばならなかった。その研究にも面白いところもあったが、何といっても、直接に自然の内奥を窺うような今までの研究の興味には比すべくもなかった。
今度の戦争を今のような形で生きのびようとは思っていなかったので、ミッドウェーの海戦の直後ころ、今までの十五年間の雪の研究をまとめて、二千枚の顕微鏡写真とともに、岩波書店へ渡しておいた。