후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆきさんだい
雪三題
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 雪三題(ゆきさんだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,867자 · 10화면
というのは、札幌の四月の平均気温はすでに五・二度になっているのである。
それに比して関東平野の三月の景色を思い出してみよう。雑木林が陽光に映えて、紫色に煙り、麦が青々とのびているあのうららかな農村の姿の中には、北国の人の脳裏にある冬の面影は、微塵も認められないであろう。あの関東平野の三月の春は気温が高いためではなく、雪がないためである。東京の三月の平均気温は六・九度であって、四月の札幌の平均気温とくらべてわずか一・七度しかちがっていないことに注意しなければならない。
もっとも月平均にして一・七度というのはかなりなちがいであるという人もあるかもしれない。しかし三月の沼津の平均気温は八・九度であって、東京とくらべて、二・〇度高い。もちろん沼津の方が東京よりも暖かいのであるが、それは春と冬とのちがいというようなものではない。それで、もし雪さえなければ、北海道には四月の初めにもううららかな春が訪れるはずである。北海道のおそい春は、寒さに阻まれているのではなく、雪に阻まれているのである。
この考えをさらに確かめるものは、日照時数および雲量の比較である。北国の四月五月は、空がすんで、青空に太陽が美しく輝く日が多い。