후리가나로 읽는 일본 고전
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かみなりもんいほく
雷門以北
久保田 万太郎
久保田 万太郎의 雷門以北(かみなりもんいほく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,839자 · 44화면
食物店といってはその浪花節の寄席の横に、名前はわすれた、おもてに薄汚れた白かなきんのカアテンを下げた床見世同然の洋食屋があるばかりだった。――なればこそ、日が暮れて、露ふかい植木の夜店の、両側に、透きなくカンテラをともしつらねたのにうそはなかった。――植木屋の隙には金魚屋が満々と水をみたした幾つもの荷をならべた。虫屋の市松しょうじがほのかな宵暗をしのばせた。――灯籠屋の廻り灯籠がふけやすい夏の夜を知らせがおに、その間で、静かに休みなくいつまでもまわっていた……
「さがみ屋の露地」「浅倉屋の露地」ともにそれは「広小路」と「公園」とをつなぐただ二つの……という意味は二つだけしかないかなめのみちである。そうして「さがみやの露地」には、両側、すしや、すしや、すしや……ただしくいえば天ぷら屋を兼ねたすしやばかり目白押しに並んでいる。まぐろのいろの狂爛のかげにたぎり立つ油の音の怒濤である。――が、かつてそこは、入るとすぐおもてに粗い格子を入れて左官の親方が住んでいた。その隣に「きくもと」という待合があった。片っぽの側には和倉温泉があり煙草屋を兼ねた貸本屋があった。