후리가나로 읽는 일본 고전
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でんしゃていりゅうじょう
電車停留場
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 電車停留場(でんしゃていりゅうじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,082자 · 31화면
「何をするんだ!」
思わず声が先に出て、そのために我を忘れて、右の靴先で相手の向う脛を蹴りつけてやろうとした。その足先が空に流れた途端、彼はがーんと左の横面に拳固の一撃を受けた。眼がくらくらとして、ほんの一瞬の間、白い歯をむき出してる小さな人の顔が見えた。おやと思って立直ると、すぐ眼の前に、白い服と劒の鞘とがあった。
「まあお待ちなさい。」
二度目の拳固を振上げた男の腕を、巡査が支え止めていた。
そして三人は、麦藁帽の男は野口昌作を睥みつめ、野口昌作は巡査を惘然と眺め、巡査は麦藁帽の男を見上げながら、一二秒の間そのまま立ちつくした。
野口昌作を殴りつけた、麦藁帽に浴衣がけのこの正義派は、城北中学校柔道師範、講道館二段の免許を有する、高倉玄蔵という三十歳に満たない青年だった。その城北中学に、年老いた漢文の教師がいた。頭は古くて偏狭だったが、自分に信ずることは一歩もまげないという、清廉硬骨の老人だった。新しく校長となった文学士と、いつも折合が悪かった。そして何処からともなく、学期が済んで休暇になり次第免職されるという噂が、確かな根拠もなく伝わっていった。