후리가나로 읽는 일본 고전
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でんしゃていりゅうじょう
電車停留場
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 電車停留場(でんしゃていりゅうじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,082자 · 31화면
よく眼を開けて物を云え。火もついていない煙草を、どうして吸えるんだ。それとも、煙草を手に持ってはいけないと云うのか。どうだ、返辞をしてみろ!」
木原藤次は自分の早まった言葉を悔いたが、それよりも、相手の執拗な態度に腹を立てた。今に見ろ! という思いで唇を噛みしめながら、男の方に向き直った。が、その時、電車は停留場に停った。男はまだ煙草を持った片手を差伸していた。木原藤次はそれをじっと睥まえた。そして二人のために、五六人の客が降り道を塞がれて、車の出口に立ったまま事の成り行きを見守った。
敷島を持った片手を車掌にさしつけて、五六人の客が降りるのを堰き止めている、この洋服の男は、極東交易商会に勤めてる野口昌作というのだった。株式会社ではあるが殆んど個人経営とも云ってよい、その小さな商会内で、彼は社長から重用せられてる敏腕家だった。ただ欠点としては、酒の上が悪くて怒りっぽかった。そのために社長からも屡々訓戒されたが、また自分でもその欠点をよく知っていたが、やはり癖は直らなかった。そして此度、商売上の用件旁視察をかねて、アメリカへ社員が一人行くことになったについて、地位から云っても、腕前から云っても、自分がその選に当ることと彼はひそかに期待してた所、社長は彼の酒癖を顧慮して、他の温厚な社員を選んでしまった。