일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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きりのばんしゃ

霧の蕃社

中村 地平

中村 地平의 霧の蕃社(きりのばんしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,389자 · 57화면

아오조라 문고

この日の午後台湾軍司令官と、水越台中州知事とは埔里で会見、事件の速かなる終結を目ざして協議するところがあった。

一方、爆弾と砲弾とに脅やかされ、歩兵と警察隊の進撃に追われる兇蕃の側では、遂いに蕃社を保ち得ないことを悟った。首領モーナルーダオは残りの手兵約六十の壮丁をとりまとめ、マヘボ付近の山林中に在る大岩窟の中へと退いた。また生き残ったボアルン社の蕃婦や子供たちは、秋の取り入れや、霧社での掠奪品を持てるだけ持って付近の山林中に逃げこんだ。

兇蕃の新しい要塞ともなった岩窟は、天然の要害を形づくっていた。また戦いに備えてひと月も前から、密かに兵器、弾薬、食料などがためこんである。討伐隊の攻略も容易ではないのである。戦いは勢い持久戦に入らざるを得なかった。

山地は急速に寒気を増してき、討伐隊には凍傷者が続出してきた。辺りの峰々は白雪をいただき、暦は十二月に入っていた。

冷たい峰の嵐がふきまくるなかに小規模な、しかし激しい白兵戦はくり返され、討伐隊が一つの高地を占領すれば、直後直ちに兇蕃は嶮しい断崖をよじのぼり、手に手に蕃刀をふりかぶって逆襲してくる。偵察、連絡等のために討伐隊が小人数で出動すると、兇蕃の弾が必ずどこからともなく飛来してくる。