후리가나로 읽는 일본 고전
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きりをけすはなし
霧を消す話
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 霧を消す話(きりをけすはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,903자 · 16화면
「以来もはや濃霧のために作戦を中止するなどの必要は解消した。ベルリンはモスキートー機隊によって夜な夜な爆撃され、まさに非常の秋であった」と英紙は結んでいる。事実、その後の一年半の間に、米英側の二千五百機以上が、一万以上の搭乗員とともに、安全に濃霧中に離着陸して、作戦を遂行したそうである。
この話は少し英国の科学の成功を書き立てたような形になってしまった。しかし科学の有難味は、英国でも何処でも成功したものは、必ずわが国でも成功する点にある。
この話の重点は、科学は不可能を可能にするものではなく、可能を可能ならしめるものであるという点にある。
霧が小水滴の集まりである以上、大気を暖めてやれば蒸発して消えてしまうのが当然である。一時間に七千ガロンも石油を燃せば、滑走路上の大気くらいは充分暖まることももちろん当然である。英国で霧を消したのは、わかり切った方法によって、当然のことを当然に行なっただけのことにすぎない。しかしこの可能を可能ならしめることは、必ずしも容易な業ではない。
そのためには第一に為政者が科学の本質をよく心得ている必要がある。為政者には権力が伴い易い。