후리가나로 읽는 일본 고전
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かばんらしくないかばん
鞄らしくない鞄
海野 十三
海野 十三의 鞄らしくない鞄(かばんらしくないかばん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 36,653자 · 73화면
彼女の手にはピストルが握られていた。ピストルは小山すみれと美貌の青年とに交互に向けられている。
美貌の青年が両手をあげた。小山嬢もそのあとから、しなびた両手をあげた。小山嬢は額に青筋をたてて憤慨の面持で突然闖入したる背の高い美女を睨みつけている。美貌の青年は、にやりと笑っている。
美女は、しずかに歩を運んで、博士の人形を結えている綱に、空いている方の手をかけた。彼女はその綱をひいて、博士の人形を室外に持出す様子を示した。
そのとき、美女はわずかの隙を作った。
と、実験台の下の腰掛が、風を剪って美女の胸のあたりを襲った。が、それは美女が咄嗟に身をかわしたので、うしろの扉にあたって、扉を開いただけに終った。
ズドン。
銃声が轟く。硝子の壊れる音。悲鳴。途端に又もや腰掛がぶうんと呻りを生じて美女の顔を目懸けて飛ぶ。これは美貌の男の防禦手段だった。――が、このときどこからともなく煙がふきだしたと思ったら、カーテンが一瞬に焔と化した。めらめらぱちぱちと、すごい火勢に、研究室はたちまち火焔地獄となり、煙のなかに逃げまどう人の形があったが、その後のことは、帆村も田鍋課長も見極めることが出来なかった。