후리가나로 읽는 일본 고전
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
久生 十蘭의 顎十郎捕物帳(あごじゅうろうとりものちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,327자 · 43화면
……この厩に小火が起きたのは、それから一刻後の四ツごろ。……その行灯凧が、きっと金座であげたのだろうとは言いませんが、稲荷河岸の石船に合図をしようと思うなら、なにも、次の夜あけまで待つ必要はない。この通り、行灯凧というのもあるんだから、やろうと思えば、その夜のうちに合図もできるだろうということなんです。……なるほど、白地に赤二本引きのけん凧も目立つだろうが、なんと言っても、夜あげる行灯凧にはかなわない。……それに、おなじ合図をするなら、すこしでも早くやるほうが万事について都合がいい。それが、人情というものでしょうからね。……それで、あなたは、芳太郎が、行灯凧もあげたということまで突きとめましたか」
藤波は苦りきって、
「いや、そこまでは、まだ調べがとどいておらん。……行灯凧のためにここに小火があったということは、まだ届けいでがなかったでな」
「そのへんが、お役所の不自由なところ。……手前のほうは、松平の中間部屋に寝ころがっていて、チラとこの話を小耳にはさんだ。……いわば、怪我の功名だったんですが、こういうところから推しますと、芳太郎はどうも罪にはならんようですな、……言うまでもなく、行灯凧は、『陣中狼火の法』