후리가나로 읽는 일본 고전
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ふうちそう
風知草
宮本 百合子
宮本 百合子의 風知草(ふうちそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,107자 · 88화면
お家までとてもゆけないし、こっちなら電車が国分寺まで来るから、思い切って出て来たの、よかったわ、お会い出来て」
ほかに通る人のない道を、二人の女は五つの児の足幅にそって歩いて行った。
「元気らしいわね――」
ひろ子は、牧子にはその意味のわかる笑いかたで、
「牧子さんだって、もう元気だわ。ねえ」
と云った。
その初夏、空襲の間に会ったとき、牧子はやつれて不安な眼つきをしていた。埼玉でもその町は安全と云えず、食糧の事情もむずかしかった。牧子の不安は、そういう日常だのに、そこの会社づとめをしている瀬川泰二が、戦争も最後の段階にさしかかっていると云って、しきりに何か考え、牧子の知らない時間をよそで過して夜更けて帰るようになって来た。牧子は、
「もし又あんなことになったら、私たちの生活は今度こそどうなるのかしらと思って……」
野良日にやけて、雀斑が見えるようになった顔を沈痛にふせた。
「瀬川はそれでいいかもしれないけれども――」
瀬川夫婦の友人に玉井志朗という男があった。大学が同期で、学内運動の先頭に立っていた秀才であり、万事目に立つ男だったのが、つかまった。これ迄、何年間ものがれていたのが不思議であった。