후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しょくま
食魔
岡本 かの子
岡本 かの子의 食魔(しょくま)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 36,911자 · 74화면
ひょっと見方を変えれば、永遠に、霰を上から吐きに吐くとも見える。ひっきょう食いつつ吐きつつ食いつつ飽き足るということを知らない闇。こんな逞しい食慾を鼈四郎はまだ嘗て知らなかった。死を食い生を吐くものまたかくの如きか。
闇に身を任せ、われを忘れて見詰めていると闇に艶かなものがあって、その潤いと共に、心をしきりに弄られるような気がする。お絹? はてな。これもまた何かの仕掛かな。
大根のチリ鍋は、とっくに煮詰って、鍋底は潮干の潟に芥が残っているようである。台所へ出てみると、酒屋の小僧が届けたと見え、ビールが数本届いていた。それを座敷へ運んで来て、鼈四郎は酒に弱い癖に今夜一夜、霰の夜の闇を眺めて飲み明そうと決心した。この逞しい闇に交際って行くには、しかし、「とても、大根なぞ食っちゃおられん。」
彼は、穏に隣室へ声をかけた。
「逸子、済まないが、仲通りの伊豆庄を起して、鮟鱇の肝か、もし皮剥の肝が取ってあるようだったら、その肝を貰って来て呉れ、先生が欲しいといえばきっと、呉れるから――」
珍しく丁寧に頼んだ。はいはいと寝惚け声で答えて、あたふた逸子が出て行く足音を聞きながら、鼈四郎は焜炉に炭を継ぎ足した。